こんにちは。料理家の「かめ代。」です。
こちらのサイト「kameyo」では、レシピと暮らしの情報をお伝えしています。
今回は、「お弁当箱の選び方」について詳しくご説明します。

春から、お弁当生活がスタートする方もたくさんいらっしゃると思います。
長年「お弁当愛好家」としてお弁当作りの講師や、お弁当連載を続ける中で、
「どんなお弁当箱を選んだらよいですか？」
というご質問をたくさん受けてきました。
食べる方の年齢、生活活動強度、個人のお好みなど、様々な状況で変わってきますが、まず大切にしていただきたいお弁当箱選びのポイントをお伝えします。

　3つのポイントをおさえましょう

お弁当箱を選ぶ際に、おさえて頂きたいのは、「容量」「形状」「素材」。
こちらの3つのポイントをおさえて、お好みの弁当箱をみつけていってください。

　適正な「容量」を把握　まずはお弁当箱の大きさから

「いったい、うちの子はどのくらい食べるのだろう？」
「足りているのか、それとも多すぎるのか・・・」
まずは、どのくらいの量を入れたらよいのかと迷いますよね。私が目安としている「容量」は以下の通りです。

【容量と年代の目安】

●300～400ml　 幼児～低学年の小学生
●500〜600ml 　成人女性・高学年の小学生
●600～700ml　 中学生女子・成人男性
●800〜900ml　 中高生男子
※厚生労働省の日本人の食事摂取基準を参考に作成しています。

あくまでも目安で、体型や部活をしている否か・・・など、生活活動強度によっても摂取カロリーは変わってきますが、まずは、こちの容量を目安に、食べる本人と相談してみてください。
最適な容量がわからない時は、弁当箱を買う前に、ご家庭にあるものに入れて食べてみるのがおすすめです。プラスチック製品などは、裏面に容量の記載があります。容量がわからない場合は、水を満杯に入れて容量の確認をしてみてください。

食べた時に「足りないな。」と感じる、またはお昼に食べたけれど2時や3時にはもうおなかペコペコ・・・等でしたら、大きな弁当箱にしたり、弁当箱は小さめのままにして、おにぎりを追加するなど、検討してみてください。

「持ち運ぶことを考えて」 弁当箱の形状をきめましょう

容量が決まったら、次に弁当箱の「形状」をきめます。
おかずとごはんは一緒か別か・・・。好みにもよりますが、持ち運ぶ場合は、カバンやリュックにどう入れるかも大切。
教科書などを出して、カバンの底に弁当箱を入れるのでしたら、安定する1段の浅く広い弁当箱がおすすめですし、カバンの隙間に入れるのでしたら、スリムタイプの2段がスッと入ります。

1段弁当

ごはんとおかずを一緒に入れる「1段弁当」は、見た目も可愛らしく詰めることができ、まずは一つ揃えておきたい弁当箱です。楕円、角型、丸型・・・など、お好みや持ち運びを考慮してお気に入りを見つけてください。

1段弁当は「のっけ弁当」に重宝します。おかずの数が少ない時や、朝時間がないとき、ご飯の上におかずを並べるだけでOK！

焼きそばやパスタなどの麺類や、お好み焼きや焼きめしだけ等の、簡単弁当の時にも1段弁当は便利です。

2段弁当

2段弁当は、おかずがしっかり入るので、野菜やタンパク質をたっぷり食べたい方に。
たっぷりおかずが入るので詰め方に迷うかもしれませんが、仕切りを使わない時は、この例のように、奥にたっぷりと副菜の野菜をつめて。手前に主菜を詰めるようにするとどんな2段弁当でも迷わず詰めることができます。

「手触りから洗いやすさまで」 弁当箱の「素材」をきめましょう

最後に大切なのがお弁当箱の「素材」。
大きく分けると「木製」「金属製（ステンレス・アルミ・ホーローなど）」「プラスチック製」の3種類。
手触りや機能性、洗いやすさなど、それぞれに特徴があります。好みや生活スタイルに合ったものを見つけてください。

木製の代表　「曲げわっぱ」の弁当箱

木製の弁当箱は、軽く、手触りもよく、見た目もお弁当が美味しそうに見えるので、お弁当愛好家としては最もおすすめしたい弁当箱です。

さまざまな商品がありますが、私は日本製の曲げわっぱ弁当箱を愛用しています。
曲げわっぱは塗装しているものと白木のものがありますが、はじめて木製のものを使われる際は、まずは、塗装されているものが扱いやすくおすすめ。電子レンジや食洗機の使用はNGですが、通常の食器と同じように手洗いできます。

金属製の弁当箱

ステンレス製

ステンレス製の弁当箱は、重さはありますが、とても丈夫で基本的には食洗機の使用もOK。匂いもつきにくく、汚れも落としやすいというのがなによりのメリットです。オムライスやピラフなどの洋風弁当もとても可愛らしく詰めることができます。パッキンがついているものは、少しソースが多めのハンバーグなどにも重宝します。電子レンジの使用はNG。

アルミ製

金属製の弁当箱の中でも、アルミ製は、とても軽く持ち運びしやすいのが特徴です。シンプルなものはもちろん、可愛らしいイラストがあるものも多く、幼児弁当にもおすすめです。但し、アルミは酸で変色することもあるため、梅干しなどの酸の強い食品を入れる時は蓋にふれにくい状態まで押し込んでから蓋を閉めています。また、アルカリにも弱いため、長時間アルカリ性の洗剤の中で洗う食洗機もさけた方が安心です。電子レンジの使用はNG。
こちらは私自身が幼児のころの、昭和の「ひみつのアッコちゃん弁当箱」。お昼になるとアッコちゃんに会えると思うと嬉しかったのを今でも思い出します。こうして50年たっても使えることに感動します。

ホーロー製

鉄やアルミにガラスコーティングをした素材のため、重さはありますが、酸やアルカリにも強く汚れ落ちもよいのが特徴です。可愛らしいデザインのものもあります。基本的には食洗機はOK。電子レンジはNG。

プラスチック製

デザインも豊富で安価に手に入れることができます。ぬめりや匂いなどはとれにくいので、やわらかいスポンジでしっかり洗ってください。電子レンジ使用OKの商品が多いため、食べる前に電子レンジで温めたいという方はプラスチック製がおすすめ。食洗機もOKの商品が多い（耐熱温度が異なるため確認要）ので、忙しい毎日にはありがたいですね。

こちらはシンプルな日本製のプラスチック弁当箱。耐熱耐冷で、冷凍したものを蓋をしたままレンジ加熱ができます。
職場などで、お弁当をレンジ加熱したいという方は、プラスチック製がおすすめ。
商品の耐熱温度を把握して、レンジ加熱できるかどうかを確認してからご購入ください。

便利すぎる！「スープジャー弁当」

特に冬場は、温かい弁当が欲しくなるもの。保温保冷機能がついた商品も様々ありますが、使いやすく重宝するのが、「スープジャー」です。

煮こみハンバーグや餅入りの雑炊、肉じゃが、シチュー、豚汁・・・等々、スープジャーがあれば、お弁当の楽しみが広がります。

保冷にも重宝するので、氷を入れたそうめんつゆや、冷や汁等、夏場のお弁当にも優秀です。

こちらは長年使っていますが、熱々のおかずを入れて保温することができるため本当に便利です。

1つ持っておくと、疲れた朝に、朝ごはんの残りの味噌汁とおにぎりだけ！というお弁当もたまにはよいものです。

「暮らしに弁当箱を」　ライフスタイルの変化にも対応

我が家で愛用している弁当箱、いかがでしたか？
実用性も重要ですが、何より「お気に入りの弁当箱」に入れると、気分が上がります。

また、私は持ち運ぶ弁当だけでなく、毎日の暮らしに弁当をとりいれています。
ライフスタイルが代わり、自宅で仕事をすることが多くなりました。
朝、簡単弁当を作っておくと、自分用にも家族用にもすぐにお昼が食べれて本当にラクです。
朝炊いたごはんと簡単おかずを弁当箱につめて、朝ごはんの味噌汁の残りも再加熱しなくていいようにスープジャーへ。

持ち運ぶお弁当だけでなく、毎日の食事とりいれると、3度のごはんの支度に時間をさかなくてもすみます。
再加熱もしなくていいので、光熱費もかからないのがさらに嬉しい。
お子さまの夏休み中などのお昼にも「留守番弁当」で置いておくと、火を使わなくてすむため安心。
買ってきたものも弁当箱に入れて置いておくと、愛情もしっかり伝わる気がします。

弁当箱は生活をラクに豊かにする素敵なアイテムです。

愛用中の弁当箱の一覧

お弁当連載でよく使用している弁当箱や、特に長年使い続けている弁当箱の一覧を記載します。
長く使える木製や金属製のものを愛用していますが、レンジ加熱ができるプラスチック製も重宝します。
購入の際の参考にしていただけましたら幸いです。
お召し上がりになる方の年齢や性別、生活活動強度により、お弁当箱の容量は調整してください。

木製 1段　

様々なものがありますが、私が長年愛用しているのが、日本製の大館工芸社の「曲げわっぱ」の弁当箱です。
木製の弁当箱は色々と使ってきましたが、こちらの小判型は10年以上使い続けています。現役でまだまだ使えます。

木製2段

曲げわっぱの2段も重宝しています。特に丸型は可愛らしい和弁当に。

金属製（ステンレス）1段

ステンレス製は、洋風弁当の際によく使用しています。ソースやケチャップなどの色移りも気にせず詰めることができます。

金属製（ステンレス）2段

工房アイザワのステンレス製の弁当箱も、10年以上使い続けています。本当に丈夫。美しい弁当箱です。

金属製（アルミ）1段

容量280mlの幼児用のアルミ弁当箱です。無印良品のシンプルなものは名前を書いたりシールやマスキングテープなどでカスタマイズもできるのが嬉しいです。お子さまがお好きなキャラクターものも、もちろんおすすめです。

金属製（琺瑯）1段

野田琺瑯のレクタングル深型の小さめサイズを弁当箱として使っています。様々なサイズがありますので、お好みのものを。

プラスチック製

レンジ加熱ができるプラスチック製も、使い勝手がよいものです。こちらはオーエスケーの日本製のプラスチック弁当箱。耐冷耐熱で、冷凍から蓋をしたままレンジ加熱まで可能なのでとても重宝しています。空気弁の形がとてもシンプルなので洗い勝手もよいです。

スープジャー弁当

私が使用しているスープジャーは、サーモスの380mlのものです。具だくさんの汁物、メイン、麺類、雑炊などにおすすめです。スープジャーもサイズが色々とあるので、お好みのものを。

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