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基本の「筑前煮」レシピ 定番料理をきちんとおいしく おせちにも

調理・撮影 かめ代。 2022年12月9日号「さりお」掲載

根菜が美味しい冬の定番の「筑前煮」。大きめのフライパンで作ると煮崩れしにくく、とても手軽に作れます。
複数の食材が入ることで、深い味わいになり、さまざまな食感が楽しい1品です。
ふだんのおかずにも、お正月の「おせち料理」にも重宝。
干しシイタケの出汁と鶏肉のうまみを吸った根菜のしみじみとした味をお楽しみください。

(調理時間 60分)

材料(4~5人分)

干しシイタケ 大3枚(20g程度)
鶏もも肉 1枚(300g程度)
こんにゃく 100g
れんこん 1節(200g)
ごぼう 1/2本(100g)
にんじん 1/2本(100g)
ごま油 大さじ1


↓煮汁
A 干しシイタケの戻し汁 300ml
A 醤油、みりん、酒 各大さじ3
A 砂糖 大さじ1

↓トッピング
絹さや 5枚(筋をとって塩ゆでする
柚子の皮 適量(皮を薄くそいでせん切りにする)

作り方

1.干ししいたけを戻す

干しシイタケは、2カップの水(分量外)につけて、冷蔵庫で1晩置いて戻す。石づきを切り落とし、4等分に切る(戻し汁は300mlとっておく)。

  • 干しシイタケは、低温・長時間でうまみがしっかりでます。前日から冷蔵庫に入れて一晩しっかり戻してください。大きめの干しシイタケ3枚(20g程度)を2カップ(400ml)の水で戻すと、300ml程度の戻し汁ができます。足りない場合は水を足して300mlにして調理してください。

2.材料を切る

鶏肉は余分な脂と皮をとり、3cm角程度のひと口大に切る。ごぼうはたわし等でこすって洗い乱切りにする。レンコンと人参は皮をむいて乱切りにする。こんにゃくはスプーンで一口大にちぎり、アク抜き(下記参照)をしておく。

  • こんにゃくのアク抜きは色々な方法がありますが、煮物に使用する際は、砂糖を揉み込んで脱水させるのがおすすめです。水分と一緒にくさみがぬけ、その分煮汁がしみ込みやすくなります。今回の分量100gに対して小さじ1程度の砂糖をしっかり揉み込んで、出てきた水分を洗って水気を切って調理します。

3.食材を炒めて煮る

フライパンに油を入れて中火で熱し、鶏肉の皮側を下にして並べ入れ、両面焼いて一旦取り出す。

こんにゃく、れんこん、ごぼう、にんじんを順に入れて炒める。

油が全体になじんだら、鶏肉を戻し入れ、干しシイタケとAの【煮汁】を加える。煮立ったらアクを取り、落とし蓋をして20分程度野菜がやわらかくなるまで煮る。

4.煮汁を煮詰める

落とし蓋をとり、強めの中火にして、上下を入れ変えながら照りがつくよう、煮汁がフライパンの底に少量残る程度まで煮詰める。

5.冷まして器に盛る

火をとめ、時々全体を混ぜながら冷ます。器に盛り、お好みで絹さやと柚子皮を散らす。

コツと注意点

  • 分量を26~7cmのフライパンで煮ると、煮汁に浸るため、③で煮こむ際、上下を返す必要はありません。小さめの鍋で煮るときは、途中上下を返してください。
  • 筑前煮は、しっかり煮詰めて具材に味をからめる料理ですが、完全に煮汁がなくなるまで煮詰めると、冷めた時に乾燥してパサつきます。少量(フライパンの底から3~5mm)煮汁を残して火をとめてください。。
  • 冷める時に味がしみていきます。冷める前に放置してしまうと、上は乾燥して味が薄く、下は煮汁に浸かって味が濃くなり、味ムラが出来てしまいます。完全に冷めるまで時々全体を混ぜながら味を均一にしみこませるのが大切です。急ぐ時は、ボウルなどに移して底を冷水にあててて、時々混ぜながら冷ましてください。

 

楽しみ方

ふだんのおかずにもお弁当にも。

お正月のおせちにも重宝します。

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かめ代。について

かめ代。(料理家 亀山 泰子)

高等学校で家庭科を教えていた経験から丁寧で分かりやすいレシピ作りに定評があり、テレビ、雑誌、企業やCMのレシピ開発、料理イベント講師などで活動中。毎日の食事作りの負担を減らす「心がラクになる」レシピ作りを目指し、メディアで紹介した楽しいホットプレートレシピは300レシピ以上、毎週連載している手軽な2品弁当レシピは現在700レシピ以上を紹介している。著書に、「かめ代の節約毎日ごはん」(宝島社)、「ホットプレート黄金レシピ」(イカロス出版)、「忙し女子のための料理上手になるらくちん弁当」(イカロス出版)他。
1968年生まれ 岡山県倉敷市在住。